旅の荷物を詰め込んで

 ファンタジー世界にも様々なが登場します。ここでいう袋とは、荷物などを収容するためのものです。

 袋は冒険者や旅人たちにとっては必需品といえます。旅の荷物はもちろん、探索や冒険で手に入れた財宝を持ち帰るためにも使われます。せっかく苦労して罠をかいくぐり、怪物を倒しても、宝を持ち帰ることができなければなんにもなりません。やはりそれらを持ち帰るための袋が必要となるでしょう。

 袋の種類は、大きさや形によって分けられます。

 まず、背負い袋。これは二本のストラップが付いていて、これを肩に掛けて持ち運ぶことができます。この袋の利点は、なによりもまず両手が空く、という点でしょう。担いだままで戦闘や作業を行うことができます。また、下に落としてしまう心配もありません。冒険者たちはこれに野営の道具や食料、装備の手入れに使う物などすぐに必要ではない荷物を収納します。

 ずだ袋も頻繁に活躍するでしょう。取っ手も持ち手もない、無造作に物を入れておける袋です。大きい物はそのまま方に担げばいいですし、小さい物ならば口を紐でくくり、腰にでもぶら下げておくことができます。かさばるが割れる心配のないものを入れておくのに便利な袋です。

 また、水袋も重要でしょう。これは液体を入れておくための袋で、防水加工を施した革袋です。キャップが取り付けられているものもあります。ポーションなどを入れておいてもいいのですが、ふとした傷から漏れ出してしまうことを考えるとやめておいた方が賢明です。

 他に登場する袋としては、財布、手提げ袋、ベルトポーチなどが挙げられます。とくにベルトポーチなどは、とっさに取り出して使う小物を収納するのに便利です。たとえば、盗賊であれば七つ道具、魔術師であれば呪文の講師に必要な触媒や薬草などを入れています。どの袋をどういう風に使うかは、用途や自分の行動スタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。

 どの袋も基本敵には布製です。丈夫で長持ちであることが大事なので、麻や皮革を使った物もありますし、水袋などはとくに水漏れさせないために特殊な素材や加工を施した物が多いようです。

 さて、魔法の袋もいくつか存在します。袋の大きさの何倍もの荷物を詰め込めるものや、中に入れた荷物の重さを消してしまうもの、それに両者を組み合わせたものなどです。これに似せて作られた、放り込んだ荷物が消失してしまうという、悪質な魔法が込められた品もあるので注意しましょう。

備考

 人生には大切にしなくてはならない袋があるといいます。三つの袋、というエピソードで紹介されることの多い話です。

 知恵袋、給料袋、お袋。または、堪忍袋、胃袋、お袋。エコ時代の買い物袋、ゴミ袋、お袋などのバージョンがあり、……なんというかお袋さんはレギュラーなのでしょうか。

「牛にも大切な四つの袋があるといいまして、ひとつめは胃袋、ふたつめは胃袋、みっつめは胃袋、よっつめは……胃袋です」というどうしようもないギャグもありますが、こういうのを聞くと堪忍袋もはち切れます。

関連ページ
,

◆ ページの先頭へ戻る

はれにわ文庫

QLOOKアクセス解析