コボルトとは、妖魔に属する種族のひとつです。 犬の顔をした人間のような姿をしていて尻尾もありますが、体毛は生えていません。 ふかふかの体毛に覆われた、つぶらな瞳の愛くるしいコボルトも確認されていますが、これは別の種であるとも言われています。
頭と尻尾以外は、人間と変わりません。 多少の知性もあり、武器や道具も使いこなしますし、会話もできるようです。 コボルト語やゴブリン語を主な言語としているようです。 掘っ立て小屋程度なら建てられますし、おそらく人間から奪ったでしょうが、一応服らしきものを着ていることもあります。
彼らは数十体規模の群れで暮らしているのですが、ゴブリンやドラゴンなどの他の種族に支配されていることもあります。 身の回りの世話や雑用を押しつけられている代わりに保護を受けているような立場だと思われます。
体格は比較的小柄で人間の子供と同じか少し大きいくらい、というのが一般的です。 性格は臆病で、戦いになった場合、すぐに怯えて逃げてしまうことも多くあります。
しかし、卑劣な面も持ち合わせており、相手が自分たちよりも弱いと分かると、執拗に襲いかかってきます。 このため、戦いに慣れていない小さな村などでは、コボルトによる襲撃がまれに発生しています。とはいえ、手練れの冒険者が救援に訪れると、すぐに逃げ出してしまうでしょう。
コボルトはとくにドワーフ族に嫌われています。 というのも、ドワーフたちの間では「コボルトは銀を腐らせる」と言い伝えられているからです。
本当に銀を腐らせるかどうかは不明ですが、コボルトたちのなかには銀を見つけると、別の金属とすり替えてしまうという言い伝えも確認されています。 その金属の名は、コバルト。 大切な銀やミスリルをコバルトに交換されてしまうのは、ちょっとした悲劇といえるようです。 コボルトたちが、すり替えた銀を手に入れて何に使うのかは具体的にはわかりません。「