コンフュージョンとは、精神に影響を及ぼす術のひとつで、一時的に対象者の思考を混乱させる効果をもった呪文を指します。 効果の範囲は複数または単独に限られるなど、登場する呪文によって違います。 どちらにせよ、呪文をかけられた者がこの呪文の効果に対しての抵抗に成功すると、一切の効果が現れないという点では共通しています。
この呪文はスリープやチャームなどとは違って、効果の先が想定しづらいという欠点があります。 たとえば、敵と味方の区別がつかなくなって同士討ちを始める場合もあれば、立ちすくんだり、その場から逃げ出したり、あるいはもっと突飛な行動に走る場合もあるかもしれないわけです。 事態を収拾するための呪文とはいえませんが、しかし、少なくとも相手に隙を作るという点では非常に強力な術です。
コンフュージョンが有効なのは、一般的に知能の低いとされる動物や妖魔の類となるようです。 しかし、混乱できるだけの知性をもたない相手や、精神の構造が違いすぎる相手には全く効果を及ばさないとされています。 つまり、狼の群れやゴブリンの集団には効くかもしれませんが、ゴーレムや昆虫などには意味がないということです。
さて、この呪文をかけられた場合の対処法には、いくつかの手段があります。 ディスペル・マジックの呪文によって効果を打ち消してしまうか、対象者の心の平静さを取り戻すためのサニティという呪文を使うと良いでしょう。 魔法の力を借りることができないのであれば、思いっきりひっぱたいてみるのも良い手です。 もしかすると正気を取り戻してくれるかも知れません。 あるいはコンフュージョンの効果は一時的なものである場合が多いので、少し時間を置いておけば自然に元に戻るはずです。