普段は遠い地である魔界ですが、ときには強大な脅威としてこちらの世界と関わってきます。長い歴史の中ではたびたび、魔界につながる扉が開き、異形の来訪者が殺到する事件が起きているようです。彼らの目的が人間界の支配なのか、あらたなエサ場の確保なのかは分かりませんが、激しい戦いとなることは避けられません。
魔界からの侵略者を退治するのは大変です。まずは先兵を、異常な事態にとまどいながらも撃退しなくてはなりません。
その次はなんと人間同士の争いを収める必要があるのです。次の侵略を心配しつつ、それぞれ自国の利益を優先する政治に翻弄するでしょう。場合によっては侵略者たちと同盟を組む国家さえあらわれます。そのときにきっとあなたは思うはずです。「魔神と戦ってる方がましだ」と。
そうこうしているうちに侵略者たちは少しずつやってきます。賢者たちは大物が出現する前に手を打とうとしますが、人間界側も互いの信用が進まずなかなかうまくいきません。しかしいずれは魔神将や魔王クラスもやってきます。それまでに信頼できる仲間を集められるかが鍵です。
魔界への扉が開く原因は人為的なものと、偶然に自然発生する場合の二つがありますが、どちらにせよあまり長期的にかつ大きく開くことは少ないようです。そのため、強大な魔界の軍団とはいえ、その初撃さえ乗り切ってしまえば、人類の側にも勝利の希望は見えてくるかも知れません。しかし、上級の部類に属する悪魔/魔人たちのなかには新たな扉を開く力を持つ者や、人間の王などよりも強い統率力を備えた者もいます。彼らが居城を築き、インフラを整えてしまったとしたら、こちらの世界に第二の魔界が広がりかねない事態となるでしょう。
幸いなことに今までにそれが成功した事例はないようです。そうなる前にこちらの世界の住人が協力体制を整えて反撃に転じることになります。そして、いくつもの困難な出来事を乗り越えて、それはうまくいく場合が多いようです。
魔界の軍団はたしかに強力です。それぞれの個体が強靱な肉体を持ち、人間界の生物にはみられないような魔法や特殊な能力を発揮するので、並の兵法では太刀打ちできないでしょう。しかし、同じ種族同士で争いあっていた人間が手を取り合い、例えば長年いがみ合っていたエルフ族とドワーフ族が協力しあえば、魔族などは寡兵に過ぎません。
さて、逆に人間達が魔界へ乗り込んで侵略を始める、というような事例は見られ内容です。魔界というのはエルフやドワーフといった妖精族にとってはもちろん、人間族の為政者たちにとっても魅力に乏しい、あるいはよっぽど住み心地の悪い土地なのに違いありません。