野営とはこの場合、旅の途上、野外にて休憩や寝泊まりをすることを指します。
主要な街道や、行き来の頻繁な巡礼路などであれば、歩いてたどり着ける距離に宿場や泊まり小屋といった救護施設が存在していますが、そういった快適な旅路ばかりではないのでしょう。
寝泊まり以外にも、冒険や野外活動の拠点として野営を張る場合もあります。
吹きさらしの場所を避け、なおかつ、できるだけ見晴らしのよい場所を選び、火を起こすのは現実でもファンタジーの世界でも変わりません。とくに火は野営には欠かせないものです。暖をとるためだけでなく、明かりにもなりますし、調理などにも使います。それになにより、野獣や怪物などの襲撃を避けるためです。場合によっては、魔法使いたちが結界を張ることもあるでしょう。
快適な夜を過ごすには、テントを使うのがいいでしょう。防寒にもなるし、天候の影響も小さくてすみます。しかし、外の様子がわからないという欠点もあります。これは夜盗や魔物が徘徊しているような地域では危険かもしれません。
また、持ち運ぶにも大きな荷物となりますので、馬などを連れているか、多人数での旅に向いているようです。
そういった理由から、旅人たちの間では毛布が一番愛用されているようです。毛布は安く手に入り、持ち運びにも便利です。夜露を受けやすく、天候が悪ければ寝る場所を探さなければなりませんが。
さて。野営の際にも様々な事件は起こりえます。前述したように、場所によっては、何らかの襲撃におびえなければなりませんし、あるいは襲撃を受けた誰かがたき火の明かりを頼りに助けを求めてくるかもしれません。
あるいは、仲間内でのもめ事に頭を悩ますことだってあります。
それらが新たな冒険の種となる場合もあり得ますので、安らぎのひとときとはいえ、決して油断はできないでしょう。