ケンタウロスとは、腰から下が馬、上半身が人間というような姿の種族です。個体差はありますが、人間よりもひとまわりかふたまわりほどの背丈があります。森や荒野、草原などに住み、狩猟生活を送っているようです。
彼らの生活様式は人間で言うところの遊牧民などに近く、都会的なものではありません。独自の文化や言語を持っており、知能も人間並みかそれ以上の場合がほとんどです。
服装としては、狩猟向けなのか身軽に動けるものを身につけています。ズボンや靴といった類のものは発達しなかったようで着用している様子はないようですが、もしかすると流行物の蹄鉄などなら存在しているかもしれません。
彼らは数人から数十人ほどの単位で生活しているようです。人間や他の種族とはとくに敵対などはしていませんが、進んで交流しようという気もあまりないようです。
に住むケンタウロスは、どうやらエルフのような仙人的な近い暮らしを送っているといわれています。そして、やはりエルフと同じようにみな弓の名手でもあります。森での生活に弓が不可欠なのは、人間もエルフもケンタウロスも同じなのでしょう。
人間やエルフには扱えないような強弓を軽々と引いて見せ、ドラゴンさえも撃ち落とすという強者までいます。冒険の仲間になってくれれば、これほど心強い戦士もいないのですが、なかなか難しいでしょう。旅の途中で出会うことができれば良い方かもしれません。
中には粗野で荒っぽいケンタウロスもいますが、ほとんどは大人しい種族として登場します。こちらから手出しでもしない限りは、争いにはならないでしょう。
まれに人間の子供などを引き取り、教育することもあるようです。ケンタウロスに育てられ、英雄や賢人として名を残した者もいるようです。
さて、ケンタウロスと戦わなければならなくなったとしたら、これは大変なことです。
彼らは木々や岩場の陰などに潜み、姿も見えないところから弓を射かけてくるか、見通しの良い場所ならばその機動力を生かして距離をとりながら戦います。たとえ彼らにうまく接近することができたとしても、人間よりも背丈がある分、常に頭上から繰り出される攻撃は熾烈なものとなるでしょう。さらに頭の上ばかりに注意を払っていると、まず間違いなく蹄が飛んできます。
……あばらが折れる程度で済めば、それはおそらく運がいいはずです。