魅せられて

チャーム

チャームとは、標的の心を惑わせ、判断力を奪う呪文です。

術のレベルとしては、初歩の類に属しており、魔法使いとして未熟なうちからでも会得できる呪文となっています。

この呪文をかけられると、対象者は術者を自分の友人や仲間であるかのように感じてしまいます。

警戒心や猜疑心の気持ちを消してしまうので、秘密を喋らされたり、手助けをさせられるというわけです。

欠点としては、呪文の効果が及ぶ範囲は多くの場合、人間かそれに近い精神構造をもった亜人種など一人に限られている点がまず挙げられます。

また、対象者に信用させるというだけなので、行動を強制したり意のままに操ったりすることはできません。「親友の頼みを聞く」という程度ですので、提案を断れることもあります。それから、元々の仲間を裏切るような行為もいやがることでしょう。

さらに、相手が呪文にかかったふりをしているだけ、という場合に気づきにくいのも大きな欠点かもしれません。

この呪文はだいたい情報収集か、敵方の本拠地などを敵に案内させる、というように使われることが多いようです。

破壊の呪文や癒しの奇跡などとは違って、劇的で決定力のある魔法ではありません。

しかしその反面、目に見えない効果なので、防ぐことも難しい呪文です。味方が標的となっていた場合、かなりの混乱が予想されます。

チャームに対抗する呪文も存在しています。神官による「ディテクト・チャーム」を使えば、魅了されている味方をカンパすることが出来ますし、「ディスペル・マジック」でチャームの効果を解消すれば即解決です。

いずれにしろ、こうした類の魔法には強固な鎧も鋭利な剣も役に立ちません。精神を奮い立たせ、呪文に対抗する気力を補強してくれる魔法もありますが、基本的にはかかる前に防ぐ手段はありません。

普段から柔軟で強靱な精神を養っておく、といったところでしょうか。

種別
呪文
種類
催眠
表記
魅了, 誘惑, 魅惑,
別称
チャーム・パーソン, チャーム・モンスター
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