衣服とは、自然の環境に適応するための装置であり、地位や職業を示す記号であり、そして、旅人や冒険者には欠かすことの出来ない防具でもあります。
なかでも、盗賊や魔法使いのように重い鎧を着ることが出来ない者たちには、とくに重要な項目と言えるでしょう。
ファンタジー世界では、衣服は日常のファッションなどよりも、魔法の力が込められた品として大きく扱われる場合が多いようです。
衣服に込められた魔法には、着用者の姿を消したり、敵の攻撃を避けやすくしたり、炎や熱をを防いだりと、身を守ることを強調したものがよく見られます。
あるいは、魔力を高める刺繍が施されていたり、素早く走れるようになったり、腕力が増すなど、着用者の能力を向上させるような魔法が込められた衣服も存在します。
こういった魔法の品々の効果は素晴らしく、冒険や戦闘などでも非常に役立ってくれますが、素材や製法が特別であることも珍しくなく、一般に流通しにくいといった面もあるようです。
たとえば魔獣や幻獣の毛皮が必要であったり、専用の魔法を用意しなくてはならなかったりと、入手するまでが困難な冒険であることも少なくありません。そういった依頼を受けた経験のある冒険者もいるかと思います。
ですが、こうした魔法の服は、デザインや質感なども一風変わっているなど、目を楽しませてくれることもあるでしょう。武具ばかりではなく、お気に入りの一着を求めて冒険の日々を送るのも一興かもしれません。
しかしどのような魔力が込められているとしても、過度の依存は禁物です。どんなに立派な魔力と魅力を備えた服で着飾ってみても、最後は中身で勝負するのですから。