ひとくちにダガーといってもその種類は豊富ですが、刃渡りはだいたい15~20cm前後で、両刃のまっすぐな刀身を持ったものを指します。切っ先も鋭くつくられており、突いて用いることができます。盗賊や魔法使い、あるいは戦士たちの最後の武器として多く活躍します。
まずダガーには、刀剣としてのもの、投擲武器としてもの、防具としてのものがあります。
刀剣としてのダガーとは、前述したように、手に持ってそれを主な武器として戦うことに使うものです。
投擲武器としてのダガーは、投げて相手に攻撃を加えるためのもので、持ち手、つまり握りの部分がついていない型もあります。これは主に、先制攻撃や攪乱に用いられますが、優れた使い手によればどんな相手も一撃で仕留められる、というほどの威力を秘めています。
防具としてのダガーとは、パリーイングダガーと呼ばれ、マン・ゴーシュやソードブレイカーなどが挙げられます。これらは利き腕とは反対側、つまり盾の役割を持ちます。相手の攻撃を受け止めたり、受け流したりするためのダガーです。もちろん攻撃にも用いることはできます。
ダガーにはまた、成人や戦う者の証としての精神的な、あるいは儀礼的な側面をもつものもあります。そのためか、魔法の力をもつダガーというものもたくさんあります。小さな威力を補うためもあるのでしょう。込められた魔法によっては、小さな短剣でも屈強な戦士と互角に渡り合うことも可能なようです。