眠りをもたらそう……ただし、永遠の冷たい眠りを。

デス

死は、ありとあらゆる生物に訪れる運命です。偉大な英雄も長命のエルフも、屈強な魔物も、ましてや神のごときドラゴンでさえ、死の前には無力といえるでしょう。

デスとは、死の威力を秘めた恐るべき呪文です。この呪文によって相手はただちに生命活動を停止し、二度と目を覚ますことはありません。肉体には傷をつけることなく、対象の魂を直接破壊することができるようです。

悪に染まった魔術師が使う場合もありますが、邪神の類いがもたらす奇跡あるいは呪いとしても比較的頻繁に登場します。

死の呪文にはいくつかの種類が存在します。対象を一個体に限ったもの、任意の範囲内のすべてに及ぶもの、発動してすぐ効果を発揮するものもあれば、カウントダウンのようにいくばくかの時間差のあるものなどです。全身の血液を一瞬で凝固させたり、致死性のガスなどを発生させたり、または死に神のような存在を召喚し、対象の魂を刈り取ってしまうなど、その方法も様々となっています。

デスの特徴としては、術者よりも弱い存在ほど呪文の効果を受けやすいという点が上げられます。つまり、格下の相手を瞬殺するための呪文というわけです。

なにをもって弱いと判断するかの違いはありますが、総合的な生命力、というのが基本的な基準になりそうです。魔法への耐性や肉体の強さ、精神力、魔力などでしょう。

一度、呪文を発動すると、目標の中の一番弱い者を殺し、次に少し強い者を、その次にさらに強い者を……という風に、込められた魔力がつきるまで効果が及んでいきます。

他の呪文もそうですが、一般的に対象は少なければ少ないほどその効果は強くあらわれます。一個体だけを標的とするなら、多少は自分よりも強い存在に対しても死をもたらすことができるはずです。

恐ろしい呪文ですが、弱点もあります。それは、呪文に耐えてしまえば何の効果もない、という点です。これは呪文の種類にもよりますが、多くの場合は、無傷のまま生き残ることになるでしょう。また、魂を持たない相手にも意味を為さないでしょう。

呪いとしての属性を持ち合わせているためか、対抗するための護符やお守り、加護の呪文なども用意されています。

上級の魔法として、さらに禁断の秘術として扱われることもあるので、この呪文を身につける機会はそう多くはありませんが、使用の際には細心の注意をはらうべきでしょう。死は、とっておきの最後の手段なのですから。

種別
呪文
種類
祈願, 呪い, 破壊
名称
デス・スペル, デス・カース, デス・クラウド
力の源
神仏, 術者の精神力など
備考

死の魔法はゲームなどでもおなじみの呪文です。

ドラゴン・クエストシリーズでのザキ、ザラキ系。ファイナルファンタジーシリーズではその名もずばりデスが登場しますし、「死の宣告」という技効果も存在します。

呪文ではありませんが、「バイオハザード」シリーズなどのアクションゲームにも即死攻撃が用意されています。

こうした攻撃方法は、実際のところ、いざというときには役にたたないことがほとんどです。ボスクラスのモンスターというものはたいがい、即死耐性をもっていますので。

しかし、よく考えればこれは正しいような気もします。死の呪文の動力源が闇とか邪神とかそういうのであれば、そういった根源である敵には効かないでしょうし、なによりも、デスを連発するような魔法使い……どっちかっていうと、退治されちゃう側でしょう、と。

まあ、そのゲームの世界観にもよるんでしょうが。もちろん、相手の抵抗力を上回る魔力や条件を作り出せれば即死呪文が効くボスモンスターもいます。

関連ページ
,

 ↑