ドラゴンとは一般的に、全身を鱗が覆い、翼があり、鋭い爪と牙をもち、口から炎を吐く巨大なトカゲのような生き物です。
ドラゴンは神にも匹敵する力と存在を持った古い種族と言われています。そのため、地域によっては信仰の対象となることもあります。中には生け贄を要求して暮らしているような、“邪竜”と呼ばれる竜もいます。
ドラゴンにはいくつかの種類があることも多いようです。炎竜、氷竜、地竜、風竜、光竜、黒竜などと呼ばれます。こうした分類はたんにそれぞれのドラゴンが得意とする魔法が違っている場合もありますが、多くの場合、それぞれの種類の準じた特性や弱点をもっていることが多いようです。
さらに、古代種、下位種などで分類されることもあるようです。
属性を持つなど、存在そのものが魔法的なのかもしれません。異界を自由に行き来することのできる、まさに神に近しい種も言い伝えられています。下位種になるほど、肉体の影響が強くなるようです。
古代種のドラゴンは人智の及ばぬ存在ですが、下位種のドラゴンはときに人間と深く関わることがあります。
主に軍用としての竜で、竜騎兵や竜騎士と呼ばれる戦士とともに戦場を駆け抜けます。下位種とはいっても、千の兵士をたった一匹で蹴散らせるだけの力はあるようです。
竜騎士たちは、自分が駆る竜に対して、人間の相棒と同じかそれ以上の敬意を払って接します。このあたりは、清純な乙女とユニコーンとの関係に似ているかもしれません。
味方に付けばこれより頼もしいものもいないでしょうが、それだけ敵対したときは絶望的までに強大に立ちふさがることでしょう。
長い尾は風を巻き起こし、当たればどんな屈強な戦士も吹き飛ぶ威力を備えています。鋭い爪と牙は、人間のつくった甲冑などいともたやすく引き裂き、千切り、かみ砕いてしまいます。それらだけでなく、炎や毒の息からも身を守らなければなりません。しかも、こちらの攻撃は硬い鱗に阻まれ、下手をすれば空高く逃げられてしまうわけです。そのまま去ってくれれば良い方かもしれません。上空からの一撃離脱戦法をとられれば、苦戦、では済まないはずです。
もしもドラゴンと戦い退治することができれば、それがどんなに下位種だとしても、竜退治の英雄として「ドラゴンスレイヤー」の称号とともに時代を超えて語り継がれることでしょう。