栄光の軌跡を描く光の矢

エネルギー・ボルト

エネルギー・ボルトとは、魔法の矢、もしくは弾を作り出して敵に撃つ呪文です。いたってシンプルで使用の目的もはっきりした魔法のひとつといえるでしょう。

この呪文の効果は一回につき敵を一体だけ攻撃する能力を持っていて、光り輝く一本から数本の矢が生み出され、きらめく軌跡を残しながら標的に向かってまっすぐ飛んでいきます。相手が動き回る場合は追尾して着弾することが多いようです。しかし、目標を見失った状態では発射できません。狙われる側であればこれを回避するのは難しいと思われます。

マジック・ボルト、マジック・ミサイル、マジック・アローといった類似した呪文も存在しますが、共通しているのは初歩的な術であることと、作り出される矢は純粋な魔法のエネルギー塊であるという点です。

呪文の詠唱も短く、術師の負担も小さいという特徴も挙げられますが、なにしろ攻撃の威力としてはそれほど高くはないということが弱点といえます。意外にもこの呪文が活躍する場面は多くはありません。敵への攻撃であればわざわざ魔力を消耗させずとも、戦士や射手にまかせて、彼らを援護する術や、あるいはさらに大規模な魔法を準備する方が効率が良いからです。

逆にいえば、魔術師が単独で行動する場合などには心強い攻撃手段になることは間違いはないでしょう。

エネルギー・ボルトは、純粋な魔法の矢を撃つ、と書きましたが、これは火炎や冷気、電撃といったそれぞれの属性のどれにも偏っていないということになります。ファンタジー世界にはそういった特定の属性を無効化する能力をもった怪物や魔法生命体がうろうろしています。たとえば、サラマンダーには火の魔法は効きませんし、雪の巨人に冷気による攻撃は無駄です。

この呪文では、こういった相手に対して、弱点をつくことこそできませんが、その代わりに一定の効果を及ぼすことは可能となります。

エネルギー・ボルトは純粋な攻撃にしか使えませんが、術者の成長とともに魔法の威力も上昇する側面も持ちあわせています。

直接的な力の行使は力自慢の戦士などに任せておきたいものですが、ときには魔法の偉大さを示すためにこういった呪文が必要となる場面が訪れるかもしれません。きっと覚えて損はないでしょう。

名称
エネルギー・ボルト(Energy bolt),
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