自由を夢見るか、栄光を掴むのか、それとも…

剣闘士

剣闘士とは、闘技場で観客に本物の戦いを見せる戦士を指しています。剣闘士同士の戦いは、命をかけた真剣勝負そのものであり、それが見る者を熱狂させます。娯楽としていつも高い人気を集めていることでしょう。

剣闘士となるのは、ほとんどが奴隷の身分にある者たちです。戦争に負けるなどして捕虜になった者たちから、屈強な肉体や優れた戦いぶりを見込まれ連れてこられてくるわけです。

闘技場では同じ剣闘士たちだけでなく、猛獣や魔獣などと戦わされます。

もちろん勝利を手にすれば、それなりの賞金や名誉が与えられますし、勝ち続けていれば奴隷の身分を返上し自由を得ることもできます。しかし、多くの剣闘士たちがその途上で命を失っていくのが現実です。そのため、日々鍛錬を行い、生き残るための研鑽を積み重ねながら暮らしています。

剣闘士たちは階級としては奴隷かそれに近い位置ということもあって、貴族やその土地の有力者などの所有物として扱われることもあります。優れた剣闘士を集めることで、自分の勢力を誇示することにもつながるため、比較的大切に扱われます。また、用心棒や護衛として普段からお気に入りの剣闘士を連れ歩くこともあるようです。

同じ主のもとに集められた剣闘士同士が戦うことはめったになく、彼らの間に強い仲間意識が芽生えることも少なくありません。とはいえ、いつ雇用主、所有主の気まぐれで同士討ちが行われるか分からないのです。そのため、彼ら剣闘士たちが進んで、互いに友人を作ることもあまり多くはないでしょう。

剣闘士は奴隷ばかりというわけではありません。賞金や栄誉のために志願して参加する者もいます。また、奴隷剣闘士の中には、勝ち進み生き残り、自由を手にしながらも再び闘技場に舞い戻る者もいます。

剣闘士時代、生き残ることだけを考え、戦う術しか叩き込まれなかった彼らが、まっとうな市民としての生活からはじき出される。そんな現実もあるようです。

剣闘士たちの中には、男性ばかりでなく女性の姿も見かけます。彼女たちが華麗に戦う姿や、逆に無惨に殺されてしまう場面に人々は熱狂し興奮するのです。野蛮な娯楽といってしまえばそれまででしょうが、こういった興業が衰退することはないのでしょう。

種別
職業/階級
系統
一般的には戦士系
関連キーワード
グラディエーター/闘奴

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