ファンタジー世界に登場する乗り物は数多くありますが、もっとも一般的なのはやはり馬でしょう。人や荷物の運搬手段として、農耕馬として日常の生活でも活躍しています。
騎兵であれば馬は移動の手段としてだけでなく、戦場にをともに駆けめぐる相棒にもなります。もっとも、軍馬として活躍させるためには特別な訓練と才能が必要になるため、そう簡単に手に入るものではありません。
旅の友としての馬は、人や荷をその背に乗せるのか、車を引かせるのか、扱い方は大きくはこのふたつです。馬の種類、一行の人数や荷物と相談して決めるといいでしょう。
馬を手に入れるためには多くの場合、牧場や市場などで購入することになりますが、一頭の値段はだいたい銀貨一万枚程度…… といってもファンタジー世界によって通貨単位も価値も違いますが。
よく調教された軍馬はさらに高価で、たとえそれが支配階級であったとしても、一頭を買うために家庭内財政破綻を引き起こしてしまうこともあります。敵将から奪い取ったり、主君から授かったりすることもあるようです。
さて、大枚をはたいて手に入れた馬であっても、残念ながら踏み込めない場所はあります。
たとえば、砂漠などのように過酷な環境では別の生き物を連れて行く方が賢明な場合もあるでしょうし、ダンジョンなどに挑む冒険者であれば、入り口につなぎ止めておくことになるでしょう。
迷宮探索の間につないでいた馬が逃げてしまったり、盗賊や妖魔の集団に盗まれてしまうこともしばしば起こっているらしく、このあたりの管理はなかなか難しいようです。
馬は旅の良き友です。その一頭が荷物を半分持ってくれるだけで、困難な冒険もグッと快適な道のりへと変わるに違いありません。一人旅ならばなおさら心強いことでしょう。
馬以外の乗用動物としては、砂漠地帯で一般的なラクダが挙げられます。砂地では馬よりも安定して乗りこなすことが出来るようです。
他には大型のネズミ、ドラゴン(またはその一種)、グリフィン、ペガサスやユニコーンといった面々が乗用動物として活躍することもあります。それぞれの動物が、それぞれの地域に暮らす人々の知恵や経験によって選ばれていることでしょう。あちこちを旅する冒険者たちも、こうした動物ともうまく付き合っていきたいものです。