ええもう、お一人さんがお半分さんでも結構で

宿屋

宿屋とは、旅人が宿泊するための場所となります。野営、つまり野宿とは違って怪物や自然の驚異からも身を守ることができる、憩いの場でもあります。

まず、通りには看板が掛けられています。看板の大きさや設置方法は、宿の規模やその街の規則などによっても変わります。たいていは屋号や宿泊施設であることを示す記号などが、簡単に描かれている程度のものです。建物としては二階建てのものが多く見られます。

扉を開けて中にはいると、そこは酒場や食堂をかねていることが多いようです。店の奥には厨房や店の主人や華族の住まいへ続いています。宿のカウンターこそ一階に設けられていますが、実際に宿泊するのは二階の部屋ということになります。

部屋は個室、二人部屋、四人部屋、大部屋と様々なパターンがありますが、どれも造りは似たようなものでベッドとちょっとした収納スペースが備えてある程度です。入浴施設などもたいていは設けられていません。公衆浴場へ出るか、もしくは宿の主人に頼んで湯を持ってきてもらうことになるでしょう。とはいえ、足を洗うくらいのものですが。このあたりは宿、もしくはその部屋のグレードによって変わります。

また、ファンタジー世界では多種多様な種族の旅人が立ち寄るため、あらゆる体型、体格のものに合わせて部屋を用意した宿屋も存在します。充実したサービスはそのまま料金として跳ね返ってくるでしょうが、おそらく重宝がられていることでしょう。また、宿屋の中庭や裏庭には馬小屋などもありますので、部屋に入れなかった巨人族などはこちらに寝床を用意してもらえるかも知れません。

宿屋はときとして、冒険の拠点としても利用されます。これは宿の主人が元冒険者だとか多用な人脈を持っているかなどで、訪れる冒険者たちに仕事の斡旋を兼ねている場合があるからです。さらには人が集まる場所として、情報収集の要ともなります。

旅人や冒険者にとって宿屋とは、出発点でもあり、帰ってくる場所でもあります。彼らにとっては、もうひとつの家なのでしょう。

さて、宿屋は危険と隣り合わせに生きる冒険者たちにとって、数少ない日常生活の場となります。しかし、油断はできません。なんらかの追っ手や侵入者、大盗賊団の襲来があるかもしれないからです。冒険者たち自身に心当たりがなくとも、他の宿泊客の誰かがは陰謀に巻き込まれているかもしれません。ときには、その宿屋自体が追い剥ぎ集団という場合もあります。気をつけるに越したことはないでしょう。

種別
施設/建造物
場所
市街
事件頻度
やや高い
関連キーワード
宿場/酒場/旅籠

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