領主とは、国王から領地と領民を与えられた、地方の統治者です。さまざまなランクがありますが、貴族の一員です。
その領土は、町や村など様々ですが、たいていはひとつ以上の町と、その周辺の村々の一帯を統治しています。たとえば小さな村をひとつしか治めていない領主などは、その権力もやはり小さいことが普通です。
与えられた領土の範囲によってランク分けされたり、ランクによって与えられる領土の範囲が決まったり、というわけです。国の方針にもよりますが、ある程度の軍事力を保有することが認められている場合もあります。
領主の住居は、その領地でもっとも大きな館や、城などです。してその周辺の土地が最も栄えているのが一般的です。
領主は、王意に背くようなものでないかぎり、自由に統治する権限を与えられています。定められた額以上の税を取り立てることも、可能であれば許されています。そうやって私腹を肥やす貴族も多くいます。
税をとりたてれば当然、それを都まで運ばなければいけません。それも領主の仕事のうちです。税を運ぶ道中には恐ろしい怪物や、山賊などとの遭遇も考えられます。都から護衛の兵が派遣される場合もありますが、たいていは領主の抱える兵がその任につくようです。
軍をもたない領主はその都度、冒険者や傭兵を雇って護衛にあたらせます。運悪く、集めた税を失うなどということがあれば大変なことになります。再び徴収できれば良いのですが、それが叶わなければ、領主はその地位を失うかもしれません
また、領主には、領民を守るという義務もあります。災害時には率先して人手を割いて、救助や復旧に力を注ぎます。侵略者や反乱、モンスターの襲撃などがあれば、これを撃退しなければなりません。ときには領民たちの嘆願を聞き入れることもありますし、逆に都からの布令を領内に公布することもあります。領内で起こった犯罪を解決したり犯罪者を裁いたりすることも、領主の大事な仕事です。
自分の利益のために領民たちを圧政で苦しめる領主もいれば、産業が振るわず、財政難に苦しんでいる領主もいるようです。
支配階級というのもなかなか大変なようです。