マーマンとは、海に住む人魚の男性を指します。女性をマーメイドといいます。
彼らには大きく二つの種類があるようです。ひとつは、上半身が人間で下半身が魚であるタイプと、その逆のタイプです。後者を、とくに半魚人と呼ぶこともあります。
知性もあり、独自の言語と文化を持っています。魔法なども使うこともありますが、とくに特殊な能力をもっているわけではないようです。水中で呼吸ができ、自在に動き回れるというのは人間からすれば特別な存在には違いありません。
マーマンの戦士は、貝殻や魚などの骨、サンゴなどを加工して作った武具を持っています。しかし、彼らの最大の武器は水中を魚と同じように泳ぐスピードでしょう。逆を言えば、陸に上がった場合には、「水に落ちた人間」程度の行動力となってしまいます。
前述したような、上半身だけが魚っぽいタイプのマーマンは、この限りではないかもしれません。
とはいえ、地上の種族とトラブルを起こすようなことはないと思います。住む世界が違いすぎるため、どちらかが一方の領土(領海?)を荒らさない限りはそれほど険悪な雰囲気にはならないでしょう。
むしろ、両者にとって強大な脅威が迫っているときには、助けを得られることもあるようです。もちろん、互いに礼儀正しくあれば、ですが。
マーマンたちは女性、つまりマーメイドをとても大切にしています。たとえば人間が彼女たちを傷つけることがあれば、嵐を起こして船を沈めたり、港を襲ったりすることもあるようです。
人魚の肉を食べれば不老不死を得られるというような迷信に惑わされたり、彼女たちの美しさの虜になって陸の世界へ連れ去る、といった愚かな行為はするべきではないでしょう。
美しいと言い伝えられる人魚たちの故郷、一度は訪れてみたいと願う冒険者も数多くいることでしょう。しかし彼女たちのそばには屈強な半魚人の戦士達がひかえていることを、くれぐれも忘れませんように。