楽器とは、音楽を演奏するためには欠かせないものです。ファンタジーの世界では、音楽もまた魔法のひとつとしてとらえられていることもあり、楽器もまた重要な位置づけとなっていることも少なくありません。
楽器を扱うのは吟遊詩人や音楽家たちのような専門家だけではなく、呪術的な儀式や街の祭りなどでは一般の人々の手の中にも登場します。冒険者や旅人などのなかにも楽器を持ち歩く者は多いようです。気の置けない仲間たちと演奏することもありますし、一人旅の寂しさを紛らわせるための場合もあります。
楽器は大きく分けてしまうと、旋律楽器と打楽器の二種類となります。そのうち頻繁に登場するのは、やはり旋律を奏でるものとなります。笛や弦楽器などが一般的でしょう。
魔法の楽器も数多く存在します。火を噴くホーン、特定の宝を探し出す角笛、勇気をふるわせる太鼓、魔物をおびき寄せる竪琴…
しかしこのような魔法の楽器でなくとも、たとえば土地の妖精とのトラブルを音楽によって解決したりするような事だってあります。一曲の歌が閉鎖的な村人の心を開くこともあるでしょう。冒険の武器になるのは何も剣や魔法だけではない、と言えるかもしれません。
考えてみれば、音楽はもともと宗教的な儀式に欠かせないものとして生まれてきたわけですから、音楽そのものが魔法なわけです。魔法の力を生み出すことのできる楽器は一種の魔法装置といえるかもしれません。