ナイトメアとは、人の悪夢を司る魔物です。
巨大な馬の姿をしていることが多く、ときにはそのまま二足歩行もします。これが実体なのかそれともかりそめの姿なのかはわかりません。
ナイトメアは人間の精神に取り憑き魂をすする、いわば精神寄生体とでもいう存在です。取り憑かれた人間は意識を失い、昏睡状態に陥ります。もちろん、放っておけば衰弱し、やがては死に至ります。
ナイトメアは物理的な攻撃手段を持たないとも言われています。これは物質的な肉体を持たないためです。これはナイトメアを封じる側も物理的な手段では効果がない、ということも意味します。このため、ナイトメアは強力な悪魔祓いや魔法によってでしか封じることはできないでしょう。
ナイトメア、サキュバス、インキュバスは夢を見させる悪魔としてしばしば同一視されることもあります。
しかし、ナイトメアは淫らな夢ではなく、悪夢を見させるという違いがあります。悪夢を見させることによって、恐怖から生み出される精神エネルギーを食べているといわれていますが、詳しいことはわかっていません。
サキュバス、インキュバスは淫夢を見せることによって、「気持ちいいなぁ」から生み出される精神エネルギーを食料としているともいわれていますので、ひょっとしたら、夢を見させて何らかのエネルギーを食らう悪魔がほかにもいるかもしれません。