ローグ/悪漢とは、自由を尊ぶ無法者です。彼らは誰の下にもつかず、誰の命令も聞きません。
欲しいものがあれば、手段を問わず手に入れようとします。危険な目にあえば、他人など眼中に入れず自分の命を優先的に守ろうとします。そして、邪魔者は全力で排除しようとするでしょう。
彼らはコツコツとまじめに働くことは好きではありません。おそらく、金がなくなれば持っている者から盗ってくるでしょう。
そのため、盗賊としての技術を身につけていることもあるでしょうが、しかしそれはあくまでも手段のひとつとして考えているようです。
ローグたちには法など、有って無きがごとしです。他人の決めた規則よりも、自分の欲望や都合、損得勘定などによって動くだけです。気に入らないヤツはぶちのめし、気に入った者にはとことん力を貸します。
彼らは悪知恵が働き、人をだます術にも長けています。正々堂々と困難に立ち向かう、というような光景はまず見られないでしょう。しかしその反面、正攻法ではかなわない強敵を翻弄し、出し抜くことも多多あるようです。
ローグと呼ばれる者たちの多くが、犯罪者として官憲に追われる立場ですが、彼らはそれをなんとも思ってもいません。むしろ好んで衛兵や騎士との追いかけっこに興じたり、貴族や神官たちをからかったりするくらいです。
とはいえ、ただのいたずら者や乱暴者、こそ泥ではなく、希代の大怪盗や反乱軍のリーダーとして名を残す者もいるように、悪党なりにどこか大人物を思わせる器を備えている場合が多いでしょう。
また、彼らは仲間思いであることも付け加えなければいけません。一度、仲間として、あるいは家族の一員として認めた者のためには、たとえすべてを投げ打ってでも助けようとします。
ローグが何者かの部下、というようなことはありません。しかし、彼自身には大勢の手下が集まることがあります。こうした一団がときどき、腐敗した国を立て直すほどの活躍をする場合もあるわけです。もちろんそれは「権威を笠に着て威張り散らす役人をこらしめてやろう」という延長としてなのかもしれませんが。
荒っぽくも情に厚く、快活な自由人。それがローグの姿です。
平和に暮らしている人々にとってみれば、はた迷惑な狼藉者なのですが。憧れるにしてもご注意を。