奴隷とは、基本的に身分階級の中で最底辺に位置する人々です。
戦争で捕虜となった者、犯罪者として裁かれた者、借金などを返済できなくなった者、そして、彼ら奴隷との間に生まれた者たちが隷属階級となります。
奴隷は様々な場所にいます。荷物の運搬、鉱山の採掘、農作業、船の漕ぎ手、建設作業などの仕事を任されています。都市の貴重な労働力として各所に配置されています。
また、戦争が起これば兵士としてもかり出されることもあります。
男の奴隷は前述したような肉体労働、女の奴隷は布織りや糸紡ぎなどの手作業というように分けられることもあります。
王族や貴族たちだけでなく、一般の家庭でも召使いとして奴隷を使うことは多いようです。そういった場合、家族のように扱われることも少なくありません。しかし、いくらかの給与は出るものの生活水準は低く、また、ほとんど自由もありません。どちらかといえば、家財道具のような扱いといえるでしょう。
労働用の奴隷だけでなく、『鑑賞用』や愛人として主人に仕える者たちもいます。気に入られた者の中には、奴隷の身分から解放されることがあります。また、正式な妻として迎えられて奴隷階級から開放される者もいるようです。
奴隷と呼ばれる者たちに光を当てたとき、様々な物語が紡ぎ出されますが、やはり悲劇も多いようです。