館とは、都市に住む貴族や大富豪の邸宅です。 閑静な住宅街や城の周辺、小規模な町や村を統治する地方領主のものであれば小高い丘などで見ることができるでしょう。
敷地を囲むのは泥棒よけの高い塀や柵。門から広い庭を抜けると、石造りの二階建てとなっています。
一歩入れば、そこは贅の限りを尽くしたような部屋が続きます。揃えられた調度品はどれもみな一級の品。 床には異国から取り寄せた珍しい柄の絨毯が敷かれ、壁には見事な絵画が飾られています。 絵をよく見れば、有名な画家のサインが入っていることでしょう。
大広間、応接間、客間、寝室、書斎、倉庫などはもちろん、隠し金庫に秘密の通路もひっそりと作られています。
母屋以外にも、庭園や菜園、厩舎や私兵の詰め所などを備えた大きな館もあります。
館に住むのは高貴な人間ばかりではありません。 ときに廃墟としての館も登場することが多く、そこにいるのは亡国の貴族の霊などです。
たとえ死に絶えた館でなくとも、やはり大きな敷地の管理と維持は大変なようで、 建物は立派なれど火の車がごろごろと回り続ける、貧乏貴族所帯の館も少なくありません。