サイズとは、長柄武器の一種として用いられる大鎌で、農具としてのものとはまた別物として扱われています。どちらかといえば死神や悪魔などといった、この世の存在ではない者たちが扱う武器として登場する場合が多いようです。そのため、他の武器よりも死のイメージがつきまとう変わった代物かもしれません。
構造としては農具用の鎌とさほど変わりなく、2mから大きなものでは3mほどの柄に、湾曲した刃が柄と直角に取り付けられています。
(農具としては、柄の伸長方向に刃がとりつけらたものもあります)
刃渡りも大きく1mから2mほどあり、この刃は持ち手側に向かって湾曲しています。鋭く尖った切っ先と、内側に切り刃を備えているのが一般的ですが、なかには両刃のものや変則的な形状のものも存在するようです。
サイズでの戦闘方法はやはり、敵を刈り払うように振り回したりするのが基本になりますが、他の長柄武器と違い、内側に巻き込んで切りつける点が特徴的です。鋭い切っ先で突き刺したり、乱戦などでは振り下ろして重みで打撃を与えることもできますし、両刃のものであれば他の長柄武器と同じように薙ぎ払うことで大勢を相手にすることも可能となります。刃の向きが変わっているので勝手は大きく違うでしょうが……
多様な使い方を秘めた武器ではありますが、長く、さらに幅をとることから、冒険者には好まれない武器といえます。狭いダンジョン内ではその威力はなかなか発揮できないでしょう。
サイズは前述したように、現世の者ではない騎士や兵士が手にすることも多く、また、彼らとは敵対する立場にあることも多いため、扱い方よりも攻略法を学ぶべきかも知れません。さらに、魔力の込められた品としても、有用な魔法ではなく、呪いや死の魔法に関する力を秘めたものの方が目につきます。
あるいは、この世の物質以外のものを刈り取る能力を秘めている、などです。この場合は、おそらく人間の手には負えない代物でしょうが。
いずれにせよ、高い攻撃力をもった武器であることには間違いありません。
もしも、冒険生活を引退し、過去の名声を使って領主にでもなろうものなら、その統治には気を配った方がいいでしょう。サイズの扱いに長けているのは、おそらく農民たちの方ですから……