樽割る威力のタルワール!

タルワール

 タルワールとは、インドで用いられた刀剣の一種です。16世紀ごろからムガール帝国から、ペルシア、トルコ、モンゴル、そしてヨーロッパへと広く用いられていました。

 片刃の湾曲刀で、名高いウーツ鋼で作られたことでダマスカス・ソードのひとつとして知られています。

 全長は70~100cm、身の幅は2cmほどです。片手用に作られた柄は、皿状の束頭と、中央部分の膨らんだ丸みのある握りが特徴的で、さらに拳を守るナックルガードが備えられています。また、切り刃のない刃根元を長めに備えた、ツーハンドソードとしての役割を持ったタルワールも存在していたようです。これは地域と時代によるもので、他にも反りの深いもの、浅いものなど外見は様々なものがあります。

 タルワールはもっぱら斬撃に用いられるのが基本となりますが、なかには鋭く尖った切っ先に改良されて刺突攻撃にも使えるものもあります。

 ファンタジー世界においてはタルワールは、湾曲刀としてシャムシールと並んで、俊敏な動きと多彩な技を駆使して戦う剣士の武器として活躍しているようです。

 どちらかといえば、シャムシールよりも大型の剣として登場することの多い印象を受けます。

 相手を切り倒すための武器となりますが、重さで叩き斬る類の剣ではないので、分厚い鎧に対しては威力が落ちてしまうのが難点です。

 魔法の品としてのタルワールも存在しています。攻撃性能を強化する類の魔法が込められていることが多いようです。それも、切断力ではなく、攻撃の速度を増すような方向にパワーアップが図られている場合が多いのも特徴といえるかもしれません。このあたりにも、直剣との性格の違いがあらわれています。

関連キーワード:
シャムシール, ツーハンドソード

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