Pirates, Viking
海賊とは、大海原に船を駆り、商船や海に面した町や村を略奪する盗賊集団です。 彼らの多くは、残虐で恐ろしい存在として、その名を知らしめていることでしょう。
海賊たちは決まった故郷や、あるいはどこか別の村や町を拠点として出発し、そこかしこで略奪しては戦利品を持ち帰ります。 それが彼らの村の収入源であり、立派な職業として成り立っていることすらあるわけです。
海をうろつき回り、略奪を繰り返しながら旅をするような海賊もいます。
海賊たちは、まず襲撃の標的を見つけると強引に乗り込んでしまいます。 そして、積み荷や金品を自分の船へ運びます。無抵抗の乗員などを殺してしまうこともありますが、場合によっては捕虜として連れ帰り、奴隷市場でさらにもうけようとすることもあります。
これは、たとえ標的が町や村であってもだいたいは同じです。乗りつけては襲撃し、襲撃しては略奪します。 ときには、他の海賊の船を襲うこともあります。
彼らの装備は、動きやすい服装で防具らしいものはあまり身につけていません。 得物には短くて使いやすい刀剣(カットラスなど)や斧を選ぶことが多いようです。 このように身軽な格好を心がけているのは、海に落ちたときに対処しやすいからです。 また、軍船を相手にするわけではないので、それほど激しい戦闘を想定していません。
海に面した村や町を襲う海賊たちは、船から降りて戦うことがほとんどで、 さらに、駐在の兵などと切り結ぶ場合もあることから、しっかりとした武装を用意しています。
二本の角がついたヘルムをかぶり、毛皮かスケイルアーマーを着込み、ラウンドシールドとバトルアックスを持ったイメージで登場するのがひとつのパターンですが、あくまでも一例です。
それほど重装備ではありませんが、軍隊であれば立派な歩兵として通用するくらいの格好をしているでしょう。
略奪ではなく、海に沈んだ船や隠された財宝を目当てとする者たちもいます。この手の海賊は、どちらかと言えば冒険者に近い存在といえるかもしれません。。
海賊旗(ジョリー・ロジャー)を掲げて大海原を進む荒くれ者たちにロマンを感じ、憧れる者も少なくありません。このあたりが山賊とは大きく違う点です。
海賊には好き勝手に略奪して回る厄介な連中の他にも、私掠船と呼ばれる船に乗った海賊が活躍することもあります。
これはある国から『敵対する国の船に対しては自由に略奪しても良い』というお墨付きというか、免許をもらった船をさします。 一種の傭兵のようなもので、戦争時には欠かせぬ海軍力となることもあります。 しかし、統率のとれた軍隊ではなく、荒くれ者の集団ですから、さまざまなトラブルが起こるようです。
また、なによりも自由を好み、何者にも縛られずに海に挑み続ける海賊たちからは、「国家権力の犬」とさげすまれることもあります。
広い海にどう生きるか。海賊もなかなかに大変な職業のようです。