暗い部屋、スイッチひとつで、あるいは合い言葉ひとつで明かりがつく…という部屋があるとすればそれは魔法使いによるものでしょう。
一般家庭での照明には、主に、火の明かりが利用されます。
ロウソクやランタンなどです。
ロウソクは燭台や手燭に灯して使います。ロウソクは扱いが簡単だという利点があります。 残りが減ってきたら、新しいものに取り替えるだけで済むだけですから。 しかし、風が吹けば消えてしまうこともありますし、直接的な炎なので火災の心配があります。
家の門口や、街角の明かりなどにはランプやランタンが使われます。
日本の提灯と同じように、中にロウソクを立てるものや、あんどんのように、油皿に芯を入れて火を灯すものがあります。 これらの利点は、ガラスなどの覆いで保護されているため、雨風や失火に強いということです。
街灯には、他にも単純なたいまつを要所ごと掲げている場合もあります。
これらの照明に必要な、肝心の火種はどうするのか。
それは、かまどの火や、暖炉、昼間もつけている、火種とり用の照明などから移します。
うっかり、すべての火を失った場合は、あきらめて火を起こすこともありますが、 隣近所へ火をもらいに行ったり、街灯から拝借することもあります。 街によっては、照明だけでなくかまどの焚きつけ用などのために、 火種を配っている(欲しい人が取りに来るのですが)、 そういう施設もあります。