ユニコーンは、額から一本の角を生やした見事な白馬です。 角は螺旋状にねじくれていて、先端は尖っています。
人が簡単に踏み込めないような深い森や山の奥に住んでいますが、ときどき草原にも現れるようです。 運が良ければ、長いたてがみをなびかせ、風のように駆け抜けていく姿を見ることができるでしょう。
知能も高く、人間の言葉を話すとも、精霊と語り合えるとも言われています。
ユニコーンは生命の源と深い関わりをもっているらしく、その角には神秘的な力が宿しているようです。
その力は、触れただけで大怪我や病気を治したり、猛毒さえも中和するというほどの強力なものです。 また、ユニコーン自身も決して病気にかからず、毒にも冒されません。 怪我をすることくらいはあるでしょうが、おそらく傷の治りも早いでしょう。
ユニコーンが死んだあとでも角の魔力は残っているらしく、その力を求める者たちによって追われることも多くあります。
角を失ったユニコーンはもはや、人語を喋る白馬へとなり果ててしまいます。 しかし残念なことに、たいていは殺されたあとで角を切り取られてしまう例がほとんどのようです。
ユニコーンは、清純な心を持った乙女にしか心を開かないと言われています。 これは生命の力と関わりを持つ、というあたりが関係しているのかもしれません。