魔術師にして賢者でもある彼らはみな偉大な人物である

ウィザード

長くのびた白いヒゲ、ゆったりとしたローブ、ねじくれた木の杖をもった老人。

ウィザードとは、職業というよりは称号に近い言葉でしょう。 彼らはあらゆる魔法や学問に通じていて、賢者とも呼ばれることもあります。

魔術師というものは、使う魔法の種類や力の源などによってその称号は細分化されています。 エンチャンターやサモナーといった具合にです。 ウィザードと呼ばれる者たちは、それらほぼすべての魔法を偏りなく、しかも高い水準で行使することができるようです。

もちろん、そうなるためには長い修行と知識の研鑽を積み重ねていく必要があります。 そのため、若いうちからウィザードと呼ばれる人物はあまりいないでしょう。

ウィザードたちはおまじない程度の術から、世界を破滅させてしまうほどの禁術までを知っています。 しかし彼らはそれを決して悪しき行いには用いません。

彼らの多くは、魔法の世界を深く知ることで、魔法もまた力のひとつ、手段のひとつであると悟っています。 だからこそ、乱用は慎むべきだとわきまえているのです。

こういった性格から、ウィザードと呼ばれるほどの人物が登場する場合、助言者などとして姿を見せることが多くなっています。 あまり自ら冒険に赴くというようなことはないでしょう。

人々を導くことのできる賢明さ。それこそがウィザードと呼ばれるための最大の要素です。

『指輪物語』にも二人の偉大な大賢者が登場しました。ガンダルフとサルマンです。 残念なことにサルマンは闇の軍勢へ荷担したわけですが、きっとそこがウィザードと呼ばれるかどうかのラインだったかも知れません。

『ゲド戦記』の大賢人ゲドもまたウィザードと呼ぶべき人物でしょう。彼はウィザードらしい哲学を持って、何度も世界を救いました。

悪しき魔術を知ったとしても、それを決して使わない。 そんな賢明さを手に入れたとき、ウィザードへの道が開かれるはずです。 きっと。

種別
職業/称号
系統
魔術師系
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