魔法戦士とは、戦士としての訓練を積みながら、魔法の技と知識を修めた者を指します。神官戦士とも似ていますが、これはどちらかと言えば布教活動や護身のための武力です。魔法戦士の場合は、純粋な戦闘の手段として魔法を身につけ、武器を手に取っています。
そのため、魔法戦士と呼ばれる者の多くが、火球や雷撃といった直接的な攻撃力を持つ魔法を好んで用いているようです。もちろん、自分の身体能力などを強化する補助的な役割を持つ術も熟知していることでしょう。
魔法戦士が登場すると、あちこちで派手に活躍していきます。しかし、やはり二足のわらじでは歩きにくいのか、魔法も武器の腕前もどちらもそれぞれの専門家に及ばないことが多いようです。
どちらの道をも究める者も確かにいます。しかしそれは天性の才能に恵まれ、戦士としても魔法使いとしても過酷な試練の運命を乗り越えることのできた、ごく限られた者だけでしょう。
それでも目指すだけの価値や魅力はあると思います。
魔法戦士という職業の利点は、攻撃の幅の広さです。通常の武器では倒せない敵にも一人で立ち向かえますし、魔法では間に合わない事態にも戦士としての武装が役に立つかもしれません。この対応力の高さは、冒険者であれば誰でもあこがれるかと思います。
欠点としては、前述したようにどちらも中途半端になりやすいという点の他、とくに魔法使いとしての制限が行動の邪魔になりやすいことが挙げられます。
たとえば、装備面です。魔法によっては鉄などの武具を身につけられない場合もありますし、そうなると戦士としては貧弱な格好になりえます。これを避けるために魔力の込められた武具を集めるとなると、時間と費用がかかりすぎるでしょう。
また、持ち物が多くなる可能性も高くなります。戦士であれば、武具の手入れを行う道具だけで済みますが、そこへさらに魔術書や触媒、呪物などが必要になるからです。
それに魔法も武器も扱えるとはいっても、二つを同時に行うことは難しいでしょう。
基本的に魔法戦士の戦いのスタイルは、遠い距離のうちに魔法を使っての攻撃や自分を強化するなどして、武器戦闘を有利にするというものになります。接近戦によって相手を怯ませれば、さらに魔法手段をとることも可能でしょう。
敵として見ると、彼らは非常に厄介な存在です。
欠点は確かに目立ちますが、それでも極めれば最強とも言える魔法戦士。困難な道であることを覚悟できるなら、思い切って歩んでみてはいかがでしょう。