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アダマント

 アダマントはギリシア語の(adamant)、(adamas)で、「屈服しない」「征服されない力をもつもの」「侵されない」という意味があり、ダイアモンドと同じ語源だそうです。

 アダマンティン(adamantine)は、「アダマントの」や「アダマントのような」という意味の英語の形容詞です。

 ダイアモンドが金剛石と表記されるのに対して、アダマンタイトは金剛鉄ともいいます。ちなみに金剛(こんごう)とは、仏教において最も硬いとされる金属を指します。

 ファンタジー世界では、アダマンタイト、アダマンチウムの名前で登場することが多いようです。

 アダマンタイトは、神話のなかでは天使の鎧に用いられたり、英雄が持つ鎌や剣に加工されて活躍しています。有名なところでは、ギリシア神話での英雄ペルセウスのゴーゴン退治でしょうか。ゴーゴンのメデューサの首を切り落とした鎌剣の材料こそがアダマンタイトでした。

 アダマンタイトは磁石とも関連づけられており、「ガリヴァー旅行記」にもラピュータを浮かすための巨大な天然磁石と巨大なアダマントの一枚岩が使われていると書かれています。

 また、ファンタジー世界にはアダマンタイトのその特性を取り込んで進化した生物も存在しているようです。甲羅や装甲で身を守ったり、爪や牙にアダマンタイトを取り込んでいるモンスターも見られますし、ときにはアダマンタイト製のゴーレムも登場します。こうした怪物たちをが相手では熟練の冒険者であっても苦戦は必至でしょう。

 そのかわり、これらを倒せば、貴重なアダマンタイト鉱石が手に入る可能性もあります。作品世界によってはこうした方法でしか入手できないという場合もあるようです。

 現実世界では鋼鉄、磁石、ダイアモンドなど、時代によって使われ方はまちまちですが、おおむね「硬い物質」を指す言葉となっています。

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