ハーフリングとは、背丈の低い小人種族で、成人でも一般的な人間の6~7割ほどの背丈しかありません。外見は人間の子供のようで、他の種族からよく間違われることもあります。しかし、エルフほどではありませんが、とがった耳をしているのでよく見れば気づくはずです。
寿命は人間よりも少し長く、100年から120年ほど生きるようです。
彼らは正直者で、陽気で、お祭りづきの気の良い種族です。悪の側、闇の勢力として登場するすることはないでしょう。いつもどうやって楽しく過ごそうか、何か楽しいことはないか、そんなことを考えて暮らしています。
冒険者として活躍する者が多いのも、あくまでも面白い体験がしたくて故郷を飛び出した結果にすぎません。彼らが仲間にいれば、それは良い意味でも悪い意味でもトラブルの絶えない賑やかな旅となるでしょう。
ハーフリングという種族の特筆すべき点は、外見ではなく、むしろ肉体的、精神的な強さが挙げられます。
精神に効果をあらわす魔法や呪い、毒や重度の怪我にも耐え抜く強さを持っています。疲れるということを知らず、タフさでいえばドワーフ族にも匹敵するほどです。
食べることが大好きで、1日に何回も食事の時間をとることが多いようです。どんなに辛い、過酷な冒険においても、彼らは食事の楽しみは逃そうとしないでしょう。
ハーフリングは戦うとき、彼らは弓矢や小剣、短剣などを使います。腕力も低く身体も小さいため、武器も小型のものになるわけですが、手先が器用なので鎧の隙間などを狙って的確に攻撃します。敏捷性にも優れており、おそらく敵の攻撃はかすりもしないでしょう。
こういった戦闘方法をとることから、ハーフリングは戦士と言うよりも盗賊に近いスタイルで登場することが多いようです。
また、精神的な強さに秀でた種族ではあるのですが、彼らは魔法を使うことはないはずです。種族として、魔術師になれるだけの魔力を持っていないとも言われていますが、辛く厳しい地味な魔法の修行が彼らの性に合わないという説もあります。
ハーフリングというのは、『指輪物語』に出てくるホビット族の別名でしたが、その後、TRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』などで独自の種族として登場するようになりました。
ホビットは人間の半分ほどの背丈で、足の裏が分厚く、しかも毛が生えていて、音を立てずに行動することができるなどの特徴を持っています。彼らは、牧歌的で穏やかな暮らしを送っており、本来は冒険とは縁遠い種族だといえます。
レンジャー&シーフとしての才能に恵まれるなど、冒険と関わりやすい性質を備えているハーフリングとは様子が違います。独立した種族として発展していくなかで、グラスランナーやケンダーといった種族としても広がりを見せているようです。
なんにせよ、旅の仲間として彼らがいれば、きっと明るく楽しい冒険生活になることでしょう。