風と砂に舞う刃の三日月

シャムシール

シャムシールとは、曲刀とも呼ばれる、切り裂くことに適した刀剣のひとつです。

緩やかに反った刀身は刃渡り80cm前後、身の幅2~4cmくらい。刀身は棟の側に緩やかに沿っていて、なめらかな曲線を描いています。それに対して、柄はその逆向きに反っており、束頭もカーブの先端で丸まった形になってつきだしています。この形状のため、小指側に力をかけやすいため、取り回しが容易になり、斬撃動作がしやすくなっているようです。

用法として、シャムシールは通常の剣と同じように振り下ろしたり、断ち切ったりして使います。切っ先も鋭く、突いて使うこともできるため、非常に扱いやすい武器といえそうです。長さもあるので、騎乗して振るうのにも適しています。

欠点としては、分厚い鎧を着込んだ相手にはほとんど通用しない点でしょう。もちろん、それほど華奢な剣ではないので、叩き斬るようにして使うことも可能です。まれに、非常に硬い金属で造られているシャムシールもあるので、すべてのものが金属鎧に弱いというわけではありません。

「獅子の尾」を意味するシャムシールは、英名ではシミターと呼ばれ、16世紀ごろから活躍したサーベルの源流となった剣でもあります。ペルシアの剣には様々な種類がありますが、シャムシールが最も代表的なものでしょう。他の文化圏と同様、精神的なよりどころとして扱われることもあります。

種別
武具
種類
刀剣
表記
湾刀/曲刀/刀
別称
シミター
関連キーワード
剣/曲刀/

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